米田明という建築家

建築家:米田 明
(ヨネダ アキラ)
HP
1959年兵庫県生まれ
1982年東京大学工学部建築学科卒業
1984年同大学大学院修士課程修了
1984~89年竹中工務店設計部
1991年ハーバード大学大学院修了
1991年アーキテクトン設立
第20回吉岡賞受賞※1
HP
タイトルのHP(Hyperbolic Paraboloidsの略)=双曲放物線を示すファサードに見られる湾曲した外壁が特徴的です。狭小な土地での駐車場スペースの確保の機能に併せ、室内には湾曲した壁が突き出てきます。その壁に、大きな天窓から差し込む天空光が反射し外壁の様なイメージを室内に表現しています。狭小の土地に建つ住宅で室内にいながら外の爽快感を感じるすばらしい建築と感じました。
conoid2ConoidⅡ
コノイド(conoid)シェルの3次曲面はHPと同じく狭小の駐車スペースの確保の機能をもち1階から2階・3階に上がりながら湾曲した曲面が平面になっていきます。3階のリビング・ダイニング・キッチンに向かって階を上るにつれ、開口部も天井も広くなる変化をこの外壁一つで生み出しています
建築家米田明講習会の後米田明先生を囲んでレセプションを行い、その後知人の設計事務所にて数名でお話をさせて頂きました。なんといっても気さくでとても良い意味で近くに感じれた建築家でした。建築家と呼ばれる人達はイメージとして「かたぶつ」「インテリ」「頑固」「変わった人(オイオイ)」と思われがちですが・・・過去色々な先生にあわせていただきましたが、とにかく「きさく」です。違うのは「感性」であったり「価値観」であったりしかも話をするコチラが魅せられるのです。米田先生の場合はまずスタイルに関する感性です。建物から数学的なコンセプトと思いがちですが先生の中のイメージを説明するパーツとしての数学だったりします。
「どうなるか想像できないときもあるんだよ」と素直に笑顔で話してくれた先生の笑顔が今も忘れられません。「数字じゃないんだよ」と教えてもらった気分がしてうれしかったです。
※1
吉岡賞について
吉岡賞は『新建築住宅特集』の新人賞として、住宅作品を通して建築設計の新たな展開に大きな可能性を感じさせる新人の奨励のために、その作品の設計者を表彰するもので、年1回選考が行われます.これは『新建築』誌を創刊した故・吉岡保五郎の業績を顕彰して設けられ、故人が設立した財団法人・吉岡文庫育英会の主催により開催されます.
建築写真は新建築住宅特集2004年07月号より転載させて頂いております。